多発性嚢胞腎とは
3.(4) 高血圧の治療

高血圧の治療に大切なことを説明する。
それはライフスタイルを適正にすること、中でも大事なことは食事中の塩分摂取量である。
普通の人は塩分を1日12gぐらい摂っているが、主治医の指導のもとに、それを9g、
7gに減らすことが必要である。
またそれ以外に、体重が標準体重よりも多い人は減らすような食事をし、
適度な運動をすること、これだけでも血圧は下がる。
喫煙をしている人はやめた方がいいし、脳動脈瘤の合併症がある人は、
さらに血圧の治療を厳密にやった方がいい。
もちろん必要ならば血圧を下げる薬を飲むことも大切である。

それでは血圧を下げるにはどのような薬を使うかというと、
レニン・アンギオテンシンが高くなるので、それを抑える薬である。
例えばアンギオテンシン変換酵素阻害薬とか、最近ではアンギオテンシン受容体拮抗薬、 あるいはβブロッカーを使っている。
また塩分が体にたまるので、利尿薬も適当に使う。
この2つを使っても十分に血圧が下がらないときには、カルシウム拮抗薬とか、
αブロッカーも併せて使う。
しかし血圧をどれくらいまで下げたらいいかについては、まだはっきりした結論は出ていない。
アメリカの研究で、腎機能が非常に悪いときに、血圧を極端に下げるのはあまり よくないのではないかという意見もある。
日本では一応、上が130mmHg、下が80 mmHgから85 mmHg、ヨーロッパでは130/80 mmHg、 140/90 mmHg、WHOでは130/85 mmHgから125/75 mmHgというのが平常の上限で、 これらの値以下がいいことになっている。私どもは上が130 mmHg以下、
下が85 mmHg以下になるように治療している。