多発性嚢胞腎とは
4.(2) 肝嚢胞
約8割の人には腎臓だけではなく、肝臓にも嚢胞ができる。
肝臓の嚢胞は、腎臓の嚢胞ができたあとにできはじめることが多い。
しかし腎臓に全く嚢胞が無く、肝臓に沢山の嚢胞が形成されることもある。
また腎臓の嚢胞には男女による差がほとんどないが、合併症である肝臓の嚢胞は
なぜか女性で妊娠・出産の多い人に、とくに多く、程度も強くみられる。
このことから肝臓の嚢胞は、女性ホルモンがかなり関係しているのではないかとされている。
先に腎臓の嚢胞は透析に入ると一時的に小さくなると言ったが、
肝臓では透析に入ったあともどんどん増え小さくなることはない。
また、肝臓では嚢胞があっても、腎臓のように早くから働きがなくなってしまうということはない。
しかし、多発性嚢胞腎の患者も透析で長生きできるようになると、
肝臓にもたくさんの嚢胞ができ、肝臓も大きくなる。
そうすると、肝臓の嚢胞にも腎臓の嚢胞で起こったような感染や破裂が起こり、
肝臓の機能に影響を及ぼすこともでてくる。
この感染・破裂に対しては適当な治療をするが、肝臓が非常に大きくなり、息もできない、
ものも食べられないということになると、嚢胞の液を抜いて、
そこに薬を入れて癒着させるとか、あるいは部分的に切り取るとか、
動脈をつめるなどの治療が必要となる。
しかし、それはごくまれで、嚢胞ができても肝臓の機能はあまり障害されないと
一応考えておいてほしい。